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2008年3月14日 (金)

さようなら、ダン・フォーゲルバーグ

Albuminnocentage  MyFavoriteシンガー、DAN FOGELBERG氏が亡くなってしまいました。 昨年12月16日の事だそうですが、最近までその事実を知りませんでした。 

 ナチュラルで多才な音楽性とライフスタイルに強いシンパシーを持っていたので、かなりショックです。 20代前半まだ学生だった頃、「Longer」というヒット曲で彼の存在を知り、次に発表された2枚組のアルバム「The InnocentAge」で大ファンになり、発売されるアルバムのすべてを聴き、生み出された数々の美しい曲とその詩の世界に魅了され続けてきました。

Albumwildplaces 特に前述の「The InnocentAge」と、後期の名盤「The WildPlaces」は、一生の宝とさえ思っています。 
 今でも心が疲れているときに「懐かしき恋人の歌」「バンドリーダーの贈り物」などを聴くと、涙が滲んでしまいます。

ガンの闘病をしていたということは伝え聞いていましたが、こんなに早く逝ってしまうとは・・。

 彼の新作を耳にすることが、もうできなくなってしまうという事実を受け入れるまでに少し時間が必要かも知れませんが、残されたすばらしい作品達は、彼を愛した人たちの中でずっと輝き続けると信じてやみません。


 
ツアー嫌いで知られる彼が残した、数少ないライブ映像です。

Leader of the Band (邦題/バンドリーダーの贈り物)

たったひとりの子供
ひとりぼっちで粗野な
家具師の息子
彼の手は違う仕事のために生まれついていた
そして彼の心は誰にも知られていなかった
彼は家を出
淋しく孤独な自身の道を選んだ
そして彼は僕に与えてくれた
とてもお返しのできないような
素晴らしい贈り物を

この静かな音楽家は
単純な運命を受け入れなかった
一度は兵隊になろうともしたが
彼の音楽は待ってくれなかった
彼は修練を積んで愛を勝ち得た
嵐のように激しく
またビロードのようになめらかなプレイ
その魂を描き出す優しい手法を理解するのに
僕には何年もかかった

  バンドのリーダーは疲れ果て
  彼の目は老いてかすんできた
  しかし彼の血が僕の楽器に通っている
  そして彼の歌が僕の魂の中にある
  僕の人生は、この男をマネしようとする
  虚しい努力そのものだった
  僕はこのバンドリーダーの
  生きた遺産に過ぎなかったのだ

僕の兄弟たちの人生は違っていた
彼らは別の運命を求めて
ひとりはシカゴに もうひとりはセント・ポールに行き
僕はコロラドにいる
ホテルにでもいない時は
こうして選んだ 自分の選んだ
そしてよく馴染んできた生活をしている

あなたの音楽を
そして旅回りの物語をありがとう
いざ僕が行くという時に
自由にしてくれてありがとう
優しさと、我慢してくれたた年月に
感謝します
そして、お父さん
僕は「あなたを愛します」
と とても言い足りなかったと思うのです

 


same old lang syne (邦題/懐かしき恋人の歌)

昔の恋人に 食料品店で出会った
雪の降るクリスマス・イヴのことだった
冷凍食品売り場でこっそり彼女の後ろに隠れて
彼女の袖に触れた

最初は僕の顔がわからなかったようだったけど
たちまち目を大きく見開いて
僕を抱きしめた拍子に財布を落とした
それから僕らは涙が出るほど大笑いした

二人で買い物をレジに運び 食料は合計されて袋につめられた
ふたりはそこに立ちすくみ 弾まない会話にばつの悪い思いをした

ちょっと飲みにいこうとしたけれど
開いてるバーは見当たらず
酒屋で6本パックのビールを買い
彼女の車の中で飲んだ

僕らは無邪気だった頃に乾杯し
現在に乾杯した
むなしい気持ちを超えようとしてみたけれど
お互いにどうしたらいいかわからなかった

彼女は建築家と結婚したと言った
とても大事にされてるの と
彼女はその人を愛してると言いたかったのだろうけれど
嘘はつきたくなかったのだろう

年月の流れは 君には優しかったんだね と僕は言った
その瞳も変わらない青さだ と
それでも僕にはわからなかった
その瞳に秘めたものが疑いなのか感謝の気持ちなのか

彼女は僕をレコード店で見かける と言った
きっとうまくいってるのだろう と
観客は天国みたいに素晴らしいけど
旅そのものは地獄みたいに最悪だ と僕は言った

僕らは無邪気だった頃に乾杯し
時間に乾杯した
饒舌に任せて 昔を思い出し
また過ぎ去りし懐かしの日々を想う

ビールは空になり 舌もくたびれ 話すこともなくなって
僕が車から出ようとすると彼女はキスしてくれた
そして僕は彼女の車を見送った

ほんの一瞬だけ 僕は学生の頃に戻っていた
そしてあの懐かしい 心の痛みを感じていた
家に帰ろうと引き返したそのとき 雪は雨になっていた・・・

(訳:吉成伸幸)

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