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2018年10月 5日 (金)

築地市場本日最終営業日

朝、お煎餅を焼きながら聞いているラジオの番組で、今日が最終営業日となる、築地市場の話題を取り上げていました。その中で気になったのが、場外でお店を営んでいる方のインタビューでした。

お料理の出汁を取るための素材、鰹節や昆布、椎茸などの食材を扱っているお店のようでしたが、曰わく、かつて沢山来店してくれた小規模な料理店などの顧客がどんどん減ってきて、売り上げは下がる一方だ。大口顧客は、電話注文くれるので、今でも繋がりがあり、一定の売り上げを確保できるが、このまま来店数減少状況が続くとじり貧だ。築地には、外国人客が大勢来るようになっているので、外からは、賑わっているように見えるが、自分のような商材を扱う店には、外国人観光客の増加は、何のメリットも無いとも。最盛期には、売上金を日々一斗缶に詰めていたそうなので、隔世だそうです。

なるほど、これらはどこかで耳にしたことのある話しです。私が十数年前までお世話になった、小田急線の駅前にあった商店街の店主達も、ほぼ同じようなことを、しょっしゅう話しておられました。また、今でも少しだけ取引きがある、小規模経営の和生菓子製造販売店主の皆さんも、十数年前までは、お店の前に行列が出来、毎日作る菓子が、売れ残ることなど全くなかったと話しています。

共通するのは、かつては儲かったが、今では経営が厳しいということです。

その原因はいろいろあると思いますが、要するにどちらも、市場の変化に対応できていないということに集約されるのではないでしょうか。消費者の購買意欲が大せいで、小規模小売店が、大店法で守られていた時代には、良い思いをされたのでしょう。業者から仕入れたり、作り慣れたお菓子を、毎日変わらず店頭に並べるだけで、消費者が列をなして買い求めてくれた時代。やがて、販売の主役が、近隣スーパーマーケット、郊外の大型ショッピングセンターへ移り、加えて、コンビニエンスストアーという業態の出現。21世紀になってからは、ネット通販も主役の一翼を担うようになりました。これら、強力なライバルの前に、有効な対抗策を打ち出せないでいる間に、高度成長の終焉と、その後に訪れたバブル経済を経た後の崩壊によって、消費者の財布は、固く閉ざされるようにもなりました。小規模商店の危機とは、こういったところではないでしょうか。

しかし、これら商環境の変化は、一朝一夕に起きた訳ではありませんから、経過の途中で危機感を抱き、対応策を練ったひとは、今でも生き残っているはずです。狭いテリトリーで、固定された顧客をターゲットに商いをしていてば、やがて行き詰まるはずです。打開するには、大手流通が到底マネできないであろう、フェイストゥフェイスの濃いサービスを極めて顧客の心をつなぎ留めるとか、消費者を驚かせるような革新的商品を開発したり、探し出してきて独占的に扱う、あるいは、新たに広大な市場を求めて打って出る、または、徹底的にニッチな市場を狙うことくらいしか対策はありません。(個人的には最後の策が一番良いと思いますが)

これらの中の、いくつかを複合して実践れば生き残れたはずです。小規模事業者は身軽ですから、都度柔軟な対応ができたはずですし、行政が数々用意してくれた手厚い補助策を利用することも、選択肢にあったと思います。はっきりしているのは、事業がうまくいっていない商店に、後継者がいるとは思えませんので、やがて店舗のシャッターを下ろしたままになっていくであろうということです。

インタビューを受けていた、築地場外市場の方が、市場の移転に伴い、これからどうされるのかは判りません。もしかしたら、昔の蓄財で、これから悠々自適に過ごされるのかもしれません。ただ、かつては、日本中どこにいっても普通にあって、地域コミュニティーの核を担っていた商店街が確実に減っていて(築地場外市場は、これらとは少し異なるかもしれませんが)、その流れが停まらないのは、商店主自身に責任があるということだけは、間違いないと思うのです。


Photo_3小規模商店主にお勧めしたい本2題。

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