2018年10月13日 (土)

読了「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」

愛読している作家、橘玲氏の書物の中で頻繁に引用される書籍のオリジナルを読んでみました。著者は、米国の経済学者で、ビル・クリントン政権の労働長官を務めた、ロバート・B・ライシュ 発刊されたのは1991年なので随分昔ですが、その内容は現在の格差社会到来を予言する、先見性に充ちた内容です。

P1010081●8ポイント 450ページ超の重量級でした。

アメリカの経済史から始まり、1990年当時の状況解説と、その後訪れる21世紀の労働、雇用環境を予想し、対処の処方箋までに言及しています。

概略は、21世紀のアメリカ人は、スペシャリスト(知識労働)とマックジョブ(マクドナルトのように、マニュアル化された単純労働)に二極化される。本の中では、●ルーチンワーカー ●インパーソン(対人)サービス ●シンボリックアナリスト の3パターンに分けています。

第二次大戦後の成長期においては、日米どちらでも、工場で熟練を積んだ労働者が真面目に勤務すると、マイホームを買って、複数人の子どもに高等教育を受けさせることができた。しかし、20世紀の後半に始まるグローバリゼーションによって、人、モノ、金が自由に行き来するようになると、単純労働の製造業は人件費の安い新興国に移動してしまう。アメリカ国内から仕事の現場を移せない(国際取引できない)、対人サービスの仕事については、低賃金で働く移民に取って代わられる。この内外「ふたつの国際化」によって、先進国労働者は、仕事を失うことになるというものです。一方、知的労働を担う人々の報酬は、青天井となり、経済格差が固定されていくだろうという予見です。今の状況を、見事に言い当てていると思います。

であるなら、打開策として、単純労働で収入を得ていた階層の人々は、自己投資をして、クリエイティブクラスを目指すべきと言う処方箋を提示しています。そのためには、政府は教育予算を惜しまず、多くの国民が、知識社会に対応できるよう対処すべきとしています。

この頃には、この対処法と政策は有効と思われ、いずれアメリカは世界をリードする知識大国になるはずでした。しかしながら、トランプ大統領誕生からも判るように、相変わらず仕事を奪われた、かつての中間層が今でも存在し、知識社会に対応できていないという現実があります。「我々に仕事をよこせ」と叫ぶ支持者のため、大統領は保護主義政策を進めています。

有効と思われた処方箋が機能しなかった理由は、エビデンスに裏付けられてた理由があるのですが、それは別の書物に譲ることにします。

著者のライシュは一昨年、これからの資本主義構築に向けての提言となる内容の本を出していますので、いずれそちらも読んでみたいと思います。

2018年10月 5日 (金)

築地市場本日最終営業日

朝、お煎餅を焼きながら聞いているラジオの番組で、今日が最終営業日となる、築地市場の話題を取り上げていました。その中で気になったのが、場外でお店を営んでいる方のインタビューでした。

お料理の出汁を取るための素材、鰹節や昆布、椎茸などの食材を扱っているお店のようでしたが、曰わく、かつて沢山来店してくれた小規模な料理店などの顧客がどんどん減ってきて、売り上げは下がる一方だ。大口顧客は、電話注文くれるので、今でも繋がりがあり、一定の売り上げを確保できるが、このまま来店数減少状況が続くとじり貧だ。築地には、外国人客が大勢来るようになっているので、外からは、賑わっているように見えるが、自分のような商材を扱う店には、外国人観光客の増加は、何のメリットも無いとも。最盛期には、売上金を日々一斗缶に詰めていたそうなので、隔世だそうです。

なるほど、これらはどこかで耳にしたことのある話しです。私が十数年前までお世話になった、小田急線の駅前にあった商店街の店主達も、ほぼ同じようなことを、しょっしゅう話しておられました。また、今でも少しだけ取引きがある、小規模経営の和生菓子製造販売店主の皆さんも、十数年前までは、お店の前に行列が出来、毎日作る菓子が、売れ残ることなど全くなかったと話しています。

共通するのは、かつては儲かったが、今では経営が厳しいということです。

その原因はいろいろあると思いますが、要するにどちらも、市場の変化に対応できていないということに集約されるのではないでしょうか。消費者の購買意欲が大せいで、小規模小売店が、大店法で守られていた時代には、良い思いをされたのでしょう。業者から仕入れたり、作り慣れたお菓子を、毎日変わらず店頭に並べるだけで、消費者が列をなして買い求めてくれた時代。やがて、販売の主役が、近隣スーパーマーケット、郊外の大型ショッピングセンターへ移り、加えて、コンビニエンスストアーという業態の出現。21世紀になってからは、ネット通販も主役の一翼を担うようになりました。これら、強力なライバルの前に、有効な対抗策を打ち出せないでいる間に、高度成長の終焉と、その後に訪れたバブル経済を経た後の崩壊によって、消費者の財布は、固く閉ざされるようにもなりました。小規模商店の危機とは、こういったところではないでしょうか。

しかし、これら商環境の変化は、一朝一夕に起きた訳ではありませんから、経過の途中で危機感を抱き、対応策を練ったひとは、今でも生き残っているはずです。狭いテリトリーで、固定された顧客をターゲットに商いをしていてば、やがて行き詰まるはずです。打開するには、大手流通が到底マネできないであろう、フェイストゥフェイスの濃いサービスを極めて顧客の心をつなぎ留めるとか、消費者を驚かせるような革新的商品を開発したり、探し出してきて独占的に扱う、あるいは、新たに広大な市場を求めて打って出る、または、徹底的にニッチな市場を狙うことくらいしか対策はありません。(個人的には最後の策が一番良いと思いますが)

これらの中の、いくつかを複合して実践れば生き残れたはずです。小規模事業者は身軽ですから、都度柔軟な対応ができたはずですし、行政が数々用意してくれた手厚い補助策を利用することも、選択肢にあったと思います。はっきりしているのは、事業がうまくいっていない商店に、後継者がいるとは思えませんので、やがて店舗のシャッターを下ろしたままになっていくであろうということです。

インタビューを受けていた、築地場外市場の方が、市場の移転に伴い、これからどうされるのかは判りません。もしかしたら、昔の蓄財で、これから悠々自適に過ごされるのかもしれません。ただ、かつては、日本中どこにいっても普通にあって、地域コミュニティーの核を担っていた商店街が確実に減っていて(築地場外市場は、これらとは少し異なるかもしれませんが)、その流れが停まらないのは、商店主自身に責任があるということだけは、間違いないと思うのです。


Photo_3小規模商店主にお勧めしたい本2題。

2018年10月 2日 (火)

求人

工場スタッフに退職者が出たため、久しぶりに募集広告を出しました。以前に作ったことのある原稿を、少しだけ手直ししての掲載でしたので、あまり手間もかからず、スムースに進みました。

最近は、労働市場の人手不足感が高いとの認識でしたので、久しぶりの求人にレスポンスがどれくらいあるのか、若干の不安もありましたが、配布された日曜日中にも問い合せがあるなど、好感触で、無事採用することができました。

前回は、数年前の掲載でしたが、大きく異なっていたのは、応募者に、リタイアされた男性が多かったことです。定年退職後とはいえ、60歳少し超えたくらいで、健康であればまだ十分現役。過密や厳しい労働は避けたいが、時間を有効活用されたいというご希望と、弊社の条件がマッチしたのかもしれません。

今の製造現場が、私を除くと、全員女性なので、高齢の男性が働く環境としては、厳しいかもしれないという理由で、今回はお断りしましたが、経験豊富な男性を、労働力として考えることも必要だと考えさせられる出来事でした。

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2018年9月30日 (日)

夏の休暇 信濃 3

前回に続いて、旅先で撮った写真をアップします。

Photo宿を取ったのは、信州から越境し、岐阜県奥飛騨の温泉、新平湯温泉の小さな旅館。夜に降った雨が、朝には上がり、山間の斜面に朝霧が立っていました。

Photo_2翌日は、当初の目的地だった上高地に入りました。1500mの高地では、上着を1枚羽織りたくなる涼しさで、秋の気配が感じられました。

Photo_3河童橋から、少し登ったところに、ビジターセンターがあります。その脇に、左岸から流れ出ていると思われる小川があります。川底には、バイカモが群生し、緑のカーペットを敷き詰めたようです。
昔、通い詰めていた頃には、素通りしていた場所ですが、私も歳を重ね、少し視点が変わっのかなと感じます。

こうして、短い休暇を終えました。8月下旬の山は、写真のモチーフになる素材に乏しく、山稜にはずっとガスが張り付いたままでしたので、思ったような写真が撮れず少し残念でした。けれど、澄んだ空気と美味しい料理を満喫した2日間。暫し仕事から離れ、心をリフレッシュすることができました。

Photo_4初日に立ち寄った、原田泰治美術館で、自分たちへの土産に複製画を買い求めてきました。厳密には、絵ではなく印刷なのですが、十分楽しめそうです。四季で変えられるよう、4枚を揃えました。額も販売しいて、勧められましたが、どうも割高そうなのでお断りし、後日、地元の画材店で別途物色。気に入ったものが見つけられましたので、住まいの壁に飾ることにします。日々に少し潤いが出ればと思います。

2018年9月24日 (月)

夏の休暇 信濃 2

前回に続いて、旅先で撮った写真をアップします。

Photo_2 境内の正面には、本宮まで続く屋根付きの回廊がありました。歴史を感じさせる佇まい。

2_2 本宮の入り口にも、手水鉢が。こちらは苔むして、味わいのある雰囲気。

Photo_3 諏訪を後にして、次は松本の市街地へ。土蔵造りの街並み商店街の一角にあった、ガラス製品のお店。ショゥウインドウに並んだ器たちが、鮮やかでした。
フィルターで、写り混みを消すことも考えましたが、街路の雰囲気を醸すのに、残しました。

Photo_4 威風堂々、国宝松本城。写真としては、ありきたりの構図ですが、さすがの風格です。


次回に続きます。

2018年9月16日 (日)

夏の休暇 信濃

8月の最終週に、短い夏休みを頂戴しました。今年の夏は、全国的な猛暑で、風林堂の相模原市も例外ではありませんでした。特に、例年より随分早かった7月上旬の梅雨明け頃に続いた、35℃に迫る連日の猛暑には、火を使うおせんべい屋の仕事場には、かなり酷でした。真夏が2ヵ月というのは、体力を無くすには十分な長さで、暑さに強いと自負している私たちも、さすがにバテた夏でした。例年ですと、4日間の休暇の内、二泊三日の旅を楽しむのですが、今年はそれだけの気力が起きず、二日間を休養に充て、一泊二日の短い旅にしました。場所も、自動車で数時間で行ける、信州の真ん中あたり。ゆっくりのんびりの休暇です。

当初、初日に早立ちして、午前中から上高地を散策し、その日の午後越境し、奥飛騨の温泉旅館に泊るというプランを立てていましたが、あいにく、初日が雨模様だったので、予定を変更。上高地散策は、二日目に行くことにしました。

最初に訪れたのは、巨木を急峻な坂から滑り落とす奇祭で有名な、諏訪大社。歴史を感じさせる境内には、趣のあるモチーフが沢山ありました。

1
北参道の入り口近くにあった手水鉢。整然と列べられた手酌が、凛とした雰囲気です。

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神様に奉納するのでしょうか。境内には、土俵もしつらえてありました。

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神楽殿にあった、一枚皮のものとしては、日本一の大きさと書かれていた大太鼓。


次回に続きます。

2018年9月10日 (月)

通信簿

風林堂の決算期は、6月末日です。約1ヵ月半後くらいに、決算書ができてきました。昨期の成績はと申しますと、3/4経過した3月末までは、前年を超える売上げと利益が出ていましたが、5月半ば、私が予期せぬ入院加療したことと、その後2週間あまりに渡って、Web受注を受け付けていなかったことが影響し、最後の3ヶ月間で成績を落としてしまいました。何とか黒字決算となりましたが、小規模企業の弱点が、露呈してしまった恰好ですね。今期は、1年間健康を維持して、経営状態も改善されるよう頑張ろうと思っています。

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2018年9月 9日 (日)

防災とコスト

 昨日、今回の北海道で起きた大地震に関して、さる大学教授が、大きな災害が頻発する状況と、高度成長期に沢山作られた社会インフラが、老朽化を迎えていることを併せて、政府は、国土強靱化を至急に進める必要があり、その財源として、国債の大量発行に躊躇すべきでないという自説を話していました。災害に強い国土になることは、すべての日本人にとって利益になるので、未来の国民に費用負担してもらうことは、正しいという理屈でした。総理に進言しているとも言ってました。


 まあ、一理あるとは思いますが、現状を見てみれば、既に、国民の老若男女全員が、850万円超の借金を抱えている状況で、来年度の一般会計は、100兆円を超え、過去最大になる見込みだとか。(このうち、国債費24兆円台) 良く言われる、2025年問題、2040年問題を始め、政府が負担するコストは増加する一方であることを鑑みれば、将来のどの時点でも、国民の負担が減少すると、楽観できるとは思いません。更に大きな借金を積み増すことが、正当化されてよいのでしょうか?


 必要なら、惜しみなく使うという考え方は、政治的メッセージとしてのインパクトありますが、その後にくる負担増に、将来の日本人は耐えられるのでしょうか?年金、医療、介護の三大社会保養費に加え、子育て世代に対する補助も増やす方向であり、将来、これらの経費が減少することはないでしょう。各々の給付水準を下げ、自己負担を増やす方向に大きく舵を切れば、多少改善されるかもしれませんが、日本のように頻繁に選挙がある国では、負担増になる政策は、政治的に実現は不可能でしょう。財政収支の赤字体質が、将来もずっと続くことが既定路線になった場合、市場からどう見られるのか。政府の信用リスクは、日本に限っては、全く心配しなくてよいのでしょうか?財政規律という概念は、日本には無用のものなのでしょうか。その先に来るかもしれない、金融リスクが、国民生活や企業活動に及ぼす悪影響への心配は、不要なのでしょうか。(財務大臣はかつて、日本政府財政破綻の恐れについては、マスコミや旧大蔵省の煽りで、全く心配ないと言ってるので、大丈夫とは思いますが) しかしながら、足りなければ、借り入れでまかなえばよいという考え方に、国民が不安を抱いていることが、将来不安を呼び、ひいては低消費性向に繋がり、個人消費が拡大しない(経済拡大が鈍い)のではないのでしょうか。

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●平成30年度一般会計歳入と歳出の内訳

 財源の使い道として、災害対策やインフラの更新が必要なのであれば、バラマキと揶揄されるような、不急の予算を減らし、利権に巣くい、税金に群がるタックスイーターを駆逐し、無駄な支出を減らすことで、少しでも収支の均衡を目指すことが、前提であるべきと思いますが、どうなのでしょう。

2018年8月30日 (木)

CDレーベルのようなイラスト印刷せんべい

手焼きせんべいに企業のロゴやトレードマークでノベルティとして、イラスト、名入れ、似顔絵やメッセージ印刷などでオリジナルの個性的なギフトとして等々、いろいろな 場面でお使いいただいている「ぷりんたぶるせんべい」。今回紹介する画像は、ジャズボーカリスト正木まどかさんの、新譜CD発売にちなみ、ファンの方が制作依頼をくださり、発売記念ライブイベントでご本人にプレゼントしてくださったものです。

39969550_1142187915929213_4644887_2 ご本人と「ぷりんたぶるせんべい」のツーショット写真

39980200_1142189049262433_630509462 CDのレーベルに似たデザインの「ぷりんたぶるせんべい」

※画像は、ご発注者さまより、許可を頂戴したものを掲載しています。


手焼きせんべい風林堂のオフィシャルホームページ
●日々おせんべい造りについて書いているブログおせんべい日記
おせんべいに印刷「ぷりんたぶるせんべい」へのご注文お問い合わせ先

2018年8月26日 (日)

ご協力御礼

7月上旬に発生した西日本の大水害。少しでも支援ができないかという思いで始めた、義援おせんべいの販売。SNSで広く拡散されたこともあり、多くのご賛同をいただきました。店頭でのご購入は勿論、過去にネットからご発注いただいた、遠方にお住いの方からもご協力のお申し出をいただきました。

風林堂では、明日から夏休み期間に入ることもあり、店頭での販売は今日を最後にいたします。

来月初めには、現金お買い上げ金、お振り込み金を集計し、然るべき機関に宛て、送金することにいたします。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

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