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2024年10月10日 (木)

アメリカ副大統領候補の本

アメリカ共和党副大統領候補の著書です。敬愛するキュレーターのオススメで知って、1年ほど前、失効間際の楽天スーパーポイントで買った古本。読まずに棚に置きっぱなしになっていましたが、J.D.ヴァンスが日本でもクローズアップされ、昔の著書にも触れられる機会が増えたので、思い出して読み始めることにしました。自伝なので、文章は平易で読みやすいです。
 
アメリカの映画やドラマで目にするような、田舎町コミュニティーやそこに住む人々の生き様が、当事者の目で描かれるのを読むのはとても興味深く面白いです。ベストセラーとなったのも、大いに頷けます。
 
「ヒルビリー」とは田舎者の蔑称。「レッドネック」「ホワイトトラッシュ」などとも言われますね。表紙のサブタイトルにもあるように、アメリカの繁栄から取り残された人びと。トランプ前大統領の支持層と重なるひとたちだそうです。ヴァンス自身は、貧困から抜け出して成功者となりましたので、彼の辿った道のりは、所謂「アメリカンドリーム」と称されたかも知れませんが、経済格差が広がりすぎた今は、過去のそれとは様相が異なるように思います。
 
訳者が巻末の解説で書いている、トランプ支持者についての記述が非常に面白く、日本にいて目や耳にする報道(民主党寄り)の情報とはかなり違うのが興味深いです。市場主義経済で平和が長く続くと、必ず格差が生まれ拡大するというのは経済学上の定説だそうですが、もし、トランプ大統領が再び誕生したら、それを覆すことができるのでしょうか?
 

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