映画鑑賞
週に一度のお休みを、映画館で過ごすことが多い私です。個人事業に近い形態でビジネスをしていますので、定休日といっても、丸々休めることは滅多になく、自由になる時間は、お休みの半分くらいでしょうか。必然的に、長時間を消費するリクレーションはできませんので、短い時間で満足度の高い手段を選ばなくてはなりません。こうしてたどり着いたのが、劇場通いです。
昨日のお休みも、近くのシネコンに足を向けました。08年リーマンショックによる、金融パニック前を描いた社会派ものです。テーマが大好物で、公開前から凄く期待していました。
金融の「いろは」くらい知ってますよ~。予備知識なんて不要だね~と、たかをくくっておりましたが、お恥ずかしや、半分くらいしか理解できませんでした。それどころか、洪水のように押し寄せる難解金融用語と、複雑怪奇な取引きの流れを咀嚼しようとするのに精一杯で、映画を楽しむどころではなく、何だかぐったりしてしまいました。
ご周知のように、リーマンショックは、08年に米国で起きた資産バブル崩壊による金融危機に端を発した、世界的な恐慌です。登場する金融アイテムは、有名なサブプライムローンへの投資と、それらを債券化した商品群です。私は、この基礎知識の部分で早くも躓きました。債券の焦げ付きを見越して空売りを仕掛け、利益を上げる取引きとはどんなものなのか、皆目検討が付きませんでした。
私の投資に関するリテラシーでは、株取引においては空売りという取引きが有り、相場の下げ局面においても、利益を得られる仕組みが存在するということは、何となく知っておりましたが、さて、債券の場合はどうすればよいのか、皆目検討が付きません。どうやら、CDSというデリバティブ取引が、それを可能にしたらしいです。
鑑賞後帰宅してから、「MBS」「CDO」「CDS」等の仕組みを復習して、やっと少し理解できました。h一つ知識が増えましたが、さて、これから自分の人生に於いて、役立つのかどうかは、まだ解りません。
邦題は「マネーショート」と付いておりますが、我々日本人が直訳すると「資金が不足」という意味に取れてしまううのではないでしょうか。事業の資金繰り担当には、怖い用語ですね。しかし、金融取引きのおける用語の「ショート(short)」は、所謂「売りポジション」のことを差し、映画の原題も「Big short」となっていて、「大きな売りポジション」というのが意味するところですので、若干違和感がありますね。