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2021年9月 4日 (土)

アメリカが去った後のオフガニスタンを憂う

1984年の作品「キリングフィールド」。最も強く心を揺さぶられた映画のひとつ。泣きすぎて、エンドロールの後しばらく劇場の席を立てませんでした。
 
実話に基づく物語。70年代、カンボジア内戦を取材していたアメリカ人記者シドニー・シャンバーグと現地の通訳&ジャーナリスト ディス・プラン。ポル・ポト率いるクメール・ルージュの攻勢で、米軍は撤退を決める。シャンバーグは、プランの一家を米国に亡命させようとするが、プラン本人は仕事への使命感から現地に留まる。やがて、クメール・ルージュによる支配が確定的になり、外国人は国外退去を決める。プランは、カンボジア人なのでその時には既に国外への脱出が困難になっている。あらゆる手を尽くして逃がそうとする欧米人達だが失敗する。二人は、離ればなれになり、プランはポルポト政権下での、近代最悪のジェノサイドを体験することになる。
 
その後物語は、プランが直面する悪夢のようなカンボジアの現状と、二人の友情にフォーカスして描かれますが、前半の米軍撤退時の混乱は、今起きているアフガンの状況に酷似しているのではないかと思います。(おそらくベトナム戦争終結時も)この主人公と同じように、米軍に協力し、命の危険にさらされる現地アフガンの人々は多数に上るでしょう。映画は、二人が感動的な再会をして、ある意味ハッピーエンドで終りますが、タリバン支配下で居場所を無くすアフガンの人びと。イスラム原理主義の下、自由と未来を奪われる女性達に、ハッピーエンドが訪れるかどうかは解りません。(おそらくネガティブ)最近のニュース報道を見ながら、こんな作品を思い出し、作られた映像であっても、そのリアルを身近に感じられる映画の存在は貴重だなと、あらためて思うのです。 

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