家で映画
シブめの映画を続けて3本見ましたので紹介します。自宅での動画配信鑑賞です。
一本目 「THE GUILTY ギルティ」2018年デンマーク 一線を退き緊急通報指令室のオペレーター(ユルめの110番みたいな感じ)の仕事をしている警察官が、掛ってきた1本の、助けを求める通報電話を受け誘拐事件に対峙していく。登場人物は主人公ほぼ一人。部屋から一歩も出ず、最初から最後まで、電話越しのやりとりのみで展開するという、ソリッド・シチュエーションのアイデアが秀逸。主人公の警官と同時進行で、電話の先の状況と見えない先の展開を推理しながら進み展開するという、観客の心理を手玉に取るような手法が斬新で素晴しいです。
二本目。「家へ帰ろう」 2017年 スペイン・アルゼンチン ナチのホロコーストを生き延び、南米に移住した老人が、70年の時を経て故郷ポーランドに住むはずの友人を探し、ひとり旅をするというロードムービー。旅の出だしで躓き、行く先々で出会う人びと(主に女性)の、ややおせっかいとも見える手助けの下、果たして目的を果たせるのかというお話。主人公の爺さまがやたらチャーミングで、人との出逢いと連なるエピソードにはユーモアがあり、とても楽しめる内容です。二度見したくなるタイプの作品でした。ラストもチョベリグ(^^)
三本目 「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」2018年フィンランド 年老いた主人公が営む美術商は、売上げ不振でビジネスの存続を考えざるを得ない状況。そこに、長らく関係の途絶えていた娘から、孫の職業体験の願いが届き、渋々受諾。ある日、招かれたオークションで、埋もれた名画を見つけた主人公が、その絵の価値を調べ、買い付けの資金集めする中で生まれる孫との交流や、周辺の出来事を軸にし、男の絵画に賭けたアイデンティティーが描かれます。テーマは面白く、静かで良い話しなのですが、もう少し深く描き込んでほしかった部分が見えて、やや残念。北欧の秋の風景が美しいです。
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