心配性な日本人は、不要と言われてもマスクを外さない?
政府は、新型コロナウイルス対策の「緊急事態宣言」「まん延防止」全面解除を分科会に提示したそうです。間もなく半年ぶりの全面解除となる見込みです。感染拡大を防ぐ目的で課されていた様々な制限や、行動抑制が緩められ、少しずつコロナ前の日常が戻ることが期待されています。一足早くワクチン接種が進んだ欧米では、既に行動制限が緩和され、人びとがマスク無しで日常を楽しんでいる様子を、ニュース映像等で目にします。日本も、早く同じようになって欲しいと思いますが、おそらくそうはならないでしょう。その理由を、遺伝的な見地から探してみました。
不安の感じやすさは地域によって異なり、それは生得的なものではないかという仮説。
「幸福のホルモン」と呼ばれるセロトニンを脳内で運ぶトランスポーターの能力を決定する遺伝子の分布が、地域によって異なることを発見した研究から導き出された仮説です。脳内のセロトニンの濃度に大きな影響を与えているトランスポーターという遺伝子には、伝達能力が高いL型と低いS型があり、人類はLとSを組み合わせたLL型、SL型、SS型の3種類のいずれかを持っています。LL型から順にセロトニンの脳内濃度が低くなっていきます。研究では、3種類の型の分布は、大きな地域差があり、日本人はSS型が約7割で、LL型は2%と世界でもっとも少ないことがわかりました。
私たちも遺伝子データを取ってみたところそのとおりでした。これは日本だけではなく、中国、韓国など東アジアでは、SS型、SL型とSを含む型を持つ人が多いことがわかっています。セロトニンの脳内濃度が高いと、楽天的になり、低いと神経質で不安を感じゃすくなると考えられています。このことから、日本人が不安を感じやすく、うつ病や自殺が多いのは、この遺伝子が原因なのではないかという仮説が提出されました。直接の因果関係を立証するのは難しいですが、私もこの説には同感です。
また、東アジア系にうつ病や自殺が多いのも生得的なもので、収穫量が多く二毛作も可能な稲作によって人口桐密なムラ社会が生まれ、それに適応するために他人の気持ちを付たく度し周囲の目を常に気にする秩序や権威に従順な性格がつくられていった。東アジア社会に根づいた儒教は遺伝的に不安感の強い人種に最適な思想や制度だとは考えられないでしようか。
文藝春秋SPECIAL掲載 行動遺伝学者 安藤寿康×作家 橘玲 対談 より
つまり、日本人の生得性から、ウイルス感染への不安感が根強く、防御のためのマスクを外すことを躊躇ひとが多いだろう。他人の気持ちを付たく度し周囲の目を常に気にする性向から、大多数が、本人の意思にかかわらず、マスク無しでの行動を避けるだろうという予想が立てられる訳です。
また、当然政府は国民に対して、感染の完全収束を見るまで(可能かどうかは別)、自発的な行動抑制やマスク着用を呼びかけるでしょうから、マスクゼロ環境も整うとは思えませんので尚更ですね。
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