2010年2月26日 (金)

フローズン・リバー

Frozenriver  各国の映画祭で高い評価を受けていながら、日本の配給会社が及び腰で、未公開の危機に瀕していたという作品だそうです。 よい作品イコール高興行成績に結び つかないところが、映画産業永遠のジレンマだと思いますが、劇場や配給会社には是非頑張っていただき、地味でも味わい深い作品を多く紹介してもらいたいと願 います。

 セントローレンス川に面し、カナダとの国境を接する米国最北端の小さな町。そこに住む男の子二人の母親。非正規労働者として僅かの時給で働きながら、新しい家を買うことを夢見ているが、夫にその大切な金を持ち逃げされる。その悲しみの底から、ストーリーは出発します。 もう一人、先住民保留地に暮らす、「モホーク族」未亡人の女、若くして夫に先立たれ、経済力の無い彼女は、1才の息子を夫の舅に奪われている。 この二人が主役です。 

  成り行きで、関わりを持つことになる二人ですが、それぞれの心に巣くういらだちや、人間不信、根深い人種偏見などから当初は反目しあっています。 その関わりとは、 凍った河を秘密裏に渡り、カナダからアメリカへの不法入国者を運ぶことでした。 資本主義社会底辺に生きる女が、必然のように犯罪者に身を落として行きます。しかし、その姿を見て嫌悪感を覚えるものはいないのではないでしょうか。それは、女が母として生き抜くための術をぎりぎりの状況で選択することへの共感からだろうと思います。

  その日の昼食代を、手持ちの小銭を何とか集めて手渡す母親と、受け取る息子のやり取り。無邪気な5才の次男と、半分大人になりかけて、あぶないアルバイトに手を染める15才の長男。職場で冷遇され、苦悩する母の姿を見つめる二人の目が対照的で、アメリカ社会の負の現実がリアルに伝わってきます。 そして、化粧っ化のない、生活に疲れたシワの多い顔のアップや、けっして美しいとは言えない下着姿などが画面に頻繁に登場する母親レイを演じたメリッサ・レオ。 セリフの少ない役どころながら、その演技からは微妙な心の動きが伝わって見事です。  

  やがて、不法ビジネスを重ねる二人に転機が訪れます。 中東の夫婦を運んだ際に起きる予期せぬ出来事から、それまで反目しあっていた二人の心が、微妙に変わり始め ます。それは、お互いの母親としての共感からですが、迫り来るクライマックスへの布石となります。 所行が当局の知るところとなり、犯罪者として負われる身となる二人、その後の人生を左右するであろう究極の選択を迫られる事態が・・・。 先住民問題を絡めたアメリカ社会の複雑さと閉塞を、シンプル且つ如実に表していて、スリリングで且つ心に浸る結末が訪れます。

 「凍った河」に象徴される、冷たい現実と深い溝。 全編寒々しいトーンの映像が、エンドシークエンスでは、少し春を思わせる明るい光でしめくくられ、ほとんど笑わなかったモホーク族ライラが、我が子を抱きながら見せる笑顔と共に希望を予感させ暖かさがただよい、静かな感動で満たされます。

2010/02/13 渋谷シネマライズにて 

2010年2月 9日 (火)

バレンタインデーにおせんべいはいかが?

今週末はバレンタインデーですね。皆様もうプレゼントはお求めになりましたか? そんな時期、風林堂では今年初めての試みとして、バレンタインギフトにぴったりのおせんべいを作りました。heart02

Heart  写真のようなハート型で大きなおせんべいです。サイズは、16cm×15cmやや横長サイズで、おしょうゆ味と、ザラメの甘辛2種類用意しました。

 おしょうゆ味はやや堅め、ザラメはさっくりと少し柔らかめに焼きました。甘いものが苦手な男性には、しょっぱいお菓子おせんべいがオススメではないでしょうか? ギフト仕様も承っております。Heart_2

 お値段は、おしょうゆ味は210円、ザラメが240円です。店頭でのみ扱っておりますので、是非ご来店下さい。

 

2010年2月 2日 (火)

神奈川新聞に掲載されました

 10_2_1_2おはようございます。 昨夜はこの冬初めての積雪になりました。予報に反し、あまり日差しのない朝を迎えた相模原は、積もった雪がしばらく残りそうです。

 昨日2月1日の神奈川新聞朝刊で、風林堂の「ぷりんたぶるせんべい」が紹介されました。 同紙は今年創刊120周年を迎え、これを機に、記念日等にオーダーメード出来る商品を扱っている県内のお店をチョイスし、特集記事として企画・掲載されたそうです。 Tシャツや、刺繍、洋菓子からカクテルまで、6週類のオーダーメード商品の一角に加えていいただきました。

 10_2_1 県内にお住まいの方以外が目にされることはあまりないと思いますが、機会があればご覧頂ければ嬉しいですね。10_2_1_3

 掲載されているお店は、神奈川新聞のオリジナルキャラクター「カナコロ星人」を、モチーフにした商品を作られたようで、楽しい写真が沢山載っています。風林堂では、残念ながらロットとご予算の都合で、オーダーは頂けませんでしたが、機会があれば、神奈川県民に愛されているキャラクターを印刷したおせんべいを、作ってみましょうか?

2010年1月31日 (日)

ぶらり旅

おはようございます。冷え込みも少しゆるみ、春の気配が感じられる今朝の相模原です。

今週初め、風林堂では遅い正月休みをいただき、短い休暇を過ごすことができました。 住まいと仕事場がくっついているので、100%お休みというのはなかなか難しいのですが、この間に早春の風景を求めて小旅行をして参りました。 今回のコースは、初めて東京湾アクアラインを渡り、外房鴨川泊、海岸沿いと房総の田園を散策し、東京湾フェリーで久里浜より帰宅「一泊二日関東小さな旅」です。

Umihotaru ▲海ほたるからちらり見える東京の町並み

Pacific ▲外房から望む太平洋は、浅瀬にあっても水が蒼いです。


Morning_bay ▲朝焼けの漁港。風の冷たい朝でした。


Asaichi ▲勝浦の朝市。干した魚や、地元のおばあちゃんが作った野菜などが並んでいます。


1000 ▲ 帰り道に通った千枚田。田に水が入った頃に、又来てみたいですね。


いかがでしたでしょうか? 決して洗練されてはいませんが、とても新鮮な魚が沢山並んだ、海辺の宿での夕食と暖かいもてなし。 朝市や、鴨川港で出会った地元のおばあちゃん。東京都心から車で僅か一時間半のところに、ほどほどの旧いたたずまいを残し、昭和後半の香り漂うとても気持ちの良い景色。懐かしくも暖かい早春の外房でした。

 

2010年1月27日 (水)

イラスト・メッセージ・名入れでオリジナル煎餅を「ぷりんたぶるせんべい」2010初ウェディング編

 おはようございます。 風林堂は只今お正月の代休をいただいております。 お休み中は、お問い合わせやご注文への返信が少し遅れることがございますが、ご了承ください。

 今日は、今年初めて頂戴した、結婚ご披露宴プチギフト用の「ぷりんたぶるせんべい」を紹介させていただきます。、ご注文からデザイン決定までの過程も簡単に書いて参りますので、ご用命を検討していらっしゃる方には、ご参考にしていただければと思います。

 年明け間もなく電話でお問い合わせいただきましたが、FAX ご自宅にネット環境が無いお客様でしたので、弊社サイトの問い合わせフォームを、ご勤務先でプリントアウトしていただき、そこへの手書きFAXでご注文をいただきました。

 弊社からの連絡は、お客様個人の携帯電話へ、画像や用件をお送りするかたちでのやり取りとなりました。 ご希望のイメージから、デザインのプランをお作りして提案差し上げたのが次の画像です。 所謂たたき台というやつですが、おせんべいの形と大きさ、印刷の再現性にには制限がありますから、文字とイラストの配置はある程度のパターン化をしてします。 Hirouen 

 この中からお選びいただいたのが、3)のイラストとと4)のメッセージの組み合わせでした。 お使いになるフォントも併せて提案させていただきますので、制約のある中でも、オリジナリティを加えられるかもしれません。

 イラストは、風林堂で所蔵しているものがほとんどですが、希にWebからフリー素材を探して描き直すもこともあります。 今回は、所蔵イラスト集から、一部手直しして版下作成しました。

 完成し、お届けしたのが最後の画像です。 ご依頼主様からのご要望で、新郎様の頭に帽子をかぶせて差し上げました。 お醤油とお砂糖2枚組で、おめでたく紅白セットです。10_1_23 

 「ぷりんたぶるせんべい」のご注文については、およそ以上のようなお打ち合わせの後、製作、納品させて頂いています。 ほとんどのご注文で、お使いになる期日が決まっていますから、受注が重なった際には、打ち合わせの進み具合と、納期を厳守するため、それなりに神経を使うこともありますが、ご注文頂いたお客様から、後日お褒めの言葉をいただいたりすると、そんな大変さも消散します。

 画像に書かれたお名前等、個人情報に触れる部分には処理を加えておりますので、見づらい部分もございます。


風林堂 手焼きせんべい風林堂のホームページはこちら おせんべいにオリジナルメッセージやイラストを印刷、オーダーメード「ぷりんたぶるせんべい」の詳細はこちら 

2010年1月19日 (火)

流通ジャーナリスト金子哲雄氏のトークに酔う

 おはようございます。相模原は今日も快晴です。 向こう数日は日中の冷え込みも弱まるようなので、ひとときほっと出来るかもしれませんね。

 Photo180976昨夜、相模原市と相模原商工会議所共催の「さがみはら商人思草塾」という、3回シリーズのセミナー第1回目を受講して参りました。商業を取り巻く環境が厳しいのは周知のことですが、アイデアと意欲で、それを乗り切ろうというのが今回の趣旨だそうです。 なるほど・・ですね。

 第1回目の講師として講演をされたのが、流通ジャーナリスト兼購買促進コンサルト金子哲雄氏でした。流通を語るジャーナリストとは珍しいカテゴリーですが、末端消費者にもわかりやすい流通ビジネスの裏側を解説することで知られ、マスコミでも大活躍されている人気コンサルタントです。 その極意は、お金をかけずに売上・利益を高める手法を求めて、あらゆる行列のできる店を訪問・取材するフィールドワークだそうです。

 氏のTV出演シーンをご覧になっている方はご存じと思いますが、独特キャラと舌足らずな口調で、マシンガンのようにしゃべりまくり、身近な例を数多く引く語りは、講演というより、トークショーといったほうがぴったりかも知れません。 とても楽しく聴かせていただきました。

 家電量販店・ハンバーガーチェーンの収益構造、生き残れるのは暴利多売の店、おみくじの原価は80銭、年金勝ち組世代、旅情気分でお買いもの、コミュニケーション不在型不況、都市伝説の創造・・・等々、オリジナリティ溢れるキーワードによる切り口は、なかなかに唸らされます。 何処かで蘊蓄として披露しようかな(笑)  ご披露いただいた、既に成功している先達の方々の事例、そのバイタリティーと元気を参考に、「私も頑張って行こう!」と、心のゼンマイネジを巻き直した次第です。 

 金子さんありがとうございました。 今度著書を手に取り拝見させていただきます。購入するかどうかは解りませんが・・(笑)

2010年1月14日 (木)

寒い夜には

 2010年が始まり、半月が過ぎました。 明日15日は新暦の小正月。 お正月の雰囲気もすっかり薄れてくるころですね。 ここ数日、日本全体が寒気に覆われ、かなり冷え込みが厳しくなってきていますが、相模原も寒い日が続いています。 今年は1月20日が大寒ですので、これからもっと冷え込むのでしょうか? 日本海側など大雪の被害に遭われている地方にお住まいの皆様にはお見舞い申し上げます。Liberty

 寒い季節、欠かせないのは美味しいお酒というのが私のささやかなヨロコビなのですが、かつて風林堂があった静岡市清水区(旧清水市)の、草薙というところにリバティというこだわりの酒屋さんがあります。 今も仕事でそちら方面に出向いた際には立ち寄っては、旨酒を求めておりますが、そのお店のこだわりは生半可ではありません。

Liberty 長沢店長、お酒についての知識はまさに辞書級→

 地元列びにお酒好きの方々には有名なお店だと思いますが、私が子供の頃には、小さなプレハブの店舗で営業されていたのが、今では立派なビルになっています。 オーナーの長沢店長は、もう30年近く前から、大酒造メーカーの粗悪酒作りを声高に糾弾し続け、無名でも真面目な酒造りをしている銘柄を、和洋問わず紹介し続けています。

 今でこそ、地方の蔵で作られた銘柄のお酒が、比較的手に入りやすくなっていますが、20年前にはTVCM放映される大メーカー以外の品揃えをしているお店は滅多にありませんでしたから、その先見性と経営哲学は素晴らしいと思います。 10年ほど前に「買ってはいけない」という本が話題になり、ベストセラーとなりましたが、長沢店長のお酒に対するスタンスは、それよりずっと以前から、「粗悪な酒は買わないようにしましょう!」でした。「買っては~」書籍のほうは、その内容に問題点も多かったことが後に指摘されていますが、長沢店長の主張は今でも正論です。

幻

  その店長の「酒井さんには、これを試してみてもらいたい」というに勧めで、一度で虜になり、昨年より愛飲しているのが広島県中尾醸造という蔵で作られている「誠鏡 幻」という純米清酒です。 銘酒というと、京都や兵庫、他北陸や東北地方など米所が有名で広く知られてきていますが、広島県にも良いお酒が多くあるそうです。

 常温のまま、大きめの湯飲みで1杯だけ、身体が少し温まるくらいがちょうどいい小虎ですが、日本が誇る醸造技術の醍醐味を毎夜堪能しています。 

 あぁ、コメの国に生れてよかったなぁ。

2010年1月 4日 (月)

一年の計

 おはようございます。風が冷たいながら、相模原は晴天続きで2010年を迎えています。 Kamehachi10

 暦の列びで、今日が仕事始めという方も多いかも知れませんね。 
一年の計は・・とか、始めよければ・・との故事のとおり、時代が変わっても、日本人にとってのお正月は、気持ちをリセットする重要な節目にあるのかもしれません。

 風林堂は、元日を除いて、お正月もお店の営業を致しておりますので、僅かの休みの間元旦には、毎年近くの神社に詣でております。旧いながら結構立派な社殿を持つ、地元で愛されている氏神様です。 

亀が池八幡宮→

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元旦早い時間に詣でると比較的空いて、ご覧のようなゆったりした光景が見られ、お参りもスムースにできますが、除夜の鐘の頃には、参拝者はかなり長い行列になると聞いております。

  今年は、お参りの帰りがけに、生れて初めておみくじの「大吉」を引き当てました。 ちょっと良い気分です。 お賽銭も少し奮発して、お札を投げ入れましたから、少し御利益を頂戴し、今年一年間健康でがんばれるかなと、ちょっと希望が沸いてきました。(笑)

 

2010年1月 1日 (金)

賀詞

新年
新年あけましておめでとうございます。
今年も、おいしい・楽しいおせんべい作りに精進してまいります。
何卒、よろしくお願いいたします。


2009年12月28日 (月)

お正月せんべい「庚寅」

2010_tora  おはようございます。 残すところあと4日、皆様新年を迎える準備は整いましたか?

 風林堂では、今年も御年賀用オリジナルギフトを作りました。ご覧のように、新春らしくおめでたいイメージのパッケージと、イラスト入りです。限定販売なので、既に沢山のご予約を頂戴しており、新年早々には完売する見込みです。

 ご希望の方は、是非店頭にてお求め下さい。価格は税込み1260円也です。よろしくお願いいたします。

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手焼きせんべい処相模原風林堂のおせんべい日記

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