大揺れに揺れた1年が終ろうとしています。大晦日のひととき、今年を振り返ってみたいと思います。
年末に来て新型コロナ感染拡大が広がり、お正月を挟んだ年末年始、ひとの移動自粛が求められ、再び経済に影響を及ぼしているようです。これに象徴されるよう、今年は、春先の感染拡大に始まった、コロナ禍に翻弄された1年だったというのがすべてだったと思います。
2020年最後の日の出
横浜港に入港したクルーズ船内で感染が蔓延し、上陸を阻止しようと当局が奮闘している頃には、まだ自分たちの身に降りかかる事態とは認識していませんでした。その後、一部で感染者が見つかるようになり、初期には、地元近くのJR駅職員の感染発表。病院内でのクラスター発生と、相模原市内では早くから注目されていて、緊張が走りました。その後の感染増加はあっという間で、特に首都圏では所謂「感染爆発」という印象で、多くの人がその恐怖からパニック状態となりました。マスクや消毒用アルコールが店頭から消え、奪い合いの様相になったことも、混乱に拍車をかけた恰好だったのでしょう。ネットには、日々、真偽混ざった様々な情報が流れ、これらにも翻弄される日々でした。
自分の仕事に於いては、政府による「緊急事態宣言」が出されると同時に需要は急降下し、まともに影響を受ける事態に追い込まれました。販売先の多くが営業自粛し、受注はほとんど止まりました。ひと往来が著しく減少する中、ギフト需要は惨憺たる有様となりました。イベントは軒並み中止に追い込まれましたので、風林堂のビジネスと柱である、メッセージイラスト印刷せんべいの需要も激減。製品を作っても売れないという日々が3ヵ月近くに渡り、対応に苦慮する日々となりました。
多くの国内事業者の皆様と同様、「持続化給付金」「雇用調整助成金」を申請し、金融機関への「緊急融資」も申し込みました。これらの手当てがあって、当座の資金は確保できましたが、需要回復が見えない中、不安だらけの春夏を過ごしていました。
そんな中、とても嬉しかったのは、SNSを通じて知り合った友人達が、私の状況を慮っておせんべいの取り寄せをご用命くださったこと。また、普段遠方に暮らしている友人知人が、商品を求めにご来店くださったこことです。勿論、それによって、状況が劇的な改善に繋がるという訳ではありませんが、ひととき気持ちが温められ、とてもありがたいことでした。
そんな中、苦肉の策として作った「アマビエせんべい」が、意外な反響を喚びました。ネット販売や、緊急事態解除後の販売先で人気となり、落ち込んだ売上げを補うことができました。こちらも、友人知人からのご注文を多く頂戴しましたので、直接会うことが控えられる中、繋がりの有りがたさを再実感したものです。
その後、感染拡大が収る中、徐々に需要は回復傾向となり、一時の不安からは少し解放されましたが、前年の実績を超えることは出来ず、先の見通せない状況が続きます。そして、年末に来て届いたのが、小惑星探査機「はやぶさ2」のグッドニュースです。打ち上げの直後に製品化し、少しずつ販売を続けてきたおせんべいの需要が一気に高まりました。取引先からは、扱いたいというオファーが増えてきて、元々の販売先からは連日完売の知らせが入り出します。初号機のときには、地元の博物館で、持ち帰ったカプセルの一般公開イベントが開催され、それは大反響をいただきましたが。今のコロナ禍では、その再来は期待薄です。しかしながら、日本全体が重苦しい空気に包まれる中、最先端科学技術による快挙が、一筋の光明として希望をもたらしてくれたのは間違いないでしょう。できればこのチャンスが、長く続くことを期待しています。
●手焼きせんべい風林堂のホームページ せんべい印刷「ぷりんたぶるせんべい」
●店長酒井浩の私的興味事を中心に書いているブログ相模原徒然
●おせんべいに印刷「ぷりんたぶるせんべい」へのご注文お問い合わせ先